2012年2月25日土曜日

ウツクシキを求めて・・・  ~ 武家茶人、上田宗箇の世界 ~



広島でお茶の流派と聴かれたら・・・


真っ先に思い浮かぶのが


上 田 宗 箇 流


先週・・・ 今、広島市中区にある ひろしま美術館 で開催されている・・・


生誕450年記念 上 田 宗 箇 武家茶人の世界展


・・・に行ってきました!!


一番槍を担うほどの勇猛な武将にして茶人


茶を嗜むだけでなく 自ら、茶杓を削り、作陶まで行っています。


これが、手慰みではないんですね・・・


彼のの作陶になる茶碗 「さても」 は名品として知られていますが、


茶碗の良し悪しが分からないような私でも

一見しただけで惹かれるほどの、個性と輝きを放っていました・・・


あ~ これが、そうなんだぁ~~♪


・・・って しばらく眺めていました。

感動でしたね~!!



思わず・・・ 頬が緩むのが、宗箇所用の


茶碗 「ひろしま」


その名のとおり、お茶を飲み終えた時・・・

茶碗の底に ひろしま の文字が浮かびあがります。


茶席に招かれた客分も、思わず頬を緩めたことでしょうね!


ひろしま ・・・の生みの親にして、名付け親であり、広島城を築城し、
その発展の基礎を築いた 毛利 輝元 は、
間もなく関ヶ原の合戦に敗れ この地を追われましたが、
その名は後に残っていく・・・

国敗れて山河あり

もって瞑すべし・・・ という気持ちだったのでしょうね。


この茶碗を見た瞬間、私にはそのように感じられました。


尾張の出身で、浅野家に従って広島に居を移し、

当地に身を埋めた宗箇の、広島に対する愛着を伺わせる一品です。


往時の人としては珍しい、88歳まで生きた上田宗箇ですが、

この年の4月10日・・・次男である重安が44歳で無くなると、
自ら20日に渡って食を断ち、5月1日に死去。

遺言により・・・ 骨は鉄槌で砕かれ、
早瀬の海に流された・・・ とされています。


時に・・・ 一編の物語のように思えることのある、人の人生ですが、
上田宗箇の人生こそ、正にそうだったのではないか!?

・・・と思えてきます。




作庭にも名を残していて、

名古屋城二の丸、広島城の縮景園は彼の作庭になるもの。

万能ですねぇ~~!


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2012年2月18日土曜日

池坊550年祭 いけばな池坊広島展



今日は、出かけたついでに・・・


福屋八丁堀店で開催されている


池坊550年祭 いけばな池坊広島展 に行ってきました。


毎日、寒い日が続きますが・・・


一足先に春の訪れを感じることができます!




王道を行く感じが良いですね!




一分で分かる池坊・・・ かな!?




開く前の花一輪・・・ 


なんだろうな この存在感は


千 利休など,茶道家の気持ちがわかる気がします。




あ、 こんな感じって 一度はやってみたいなぁ!


華道って、小さな中に世界をつくる・・・という点では

模型のジオラマなんかにも通じるものがありますね。


華道の心得あるが、鉄道模型のレイアウトを作ったら面白いだろうな!


会期は21日(火)までです。


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2012年2月12日日曜日

小惑星探査機はやぶさの帰還  ~ 川口 淳一郎 さん講演会 ~



2010年6月13日19時51分・・・


地球への帰還を目前にした小惑星探査機「はやぶさ」は
大気圏再突入カプセルを分離。


その時こそ・・・


打ち上げ以来 7年間

それまで幾多の困難を乗り越えてきた小惑星探査機「はやぶさ」の本体が
その使命を終えた瞬間でした。


皆さんの記憶に、今も新しい


はやぶさが流れ星となり、オーストラリアの夜空で見せた、
最後の輝きに向けてカウントダウンが始まっていました。



当初の計画であれば・・・


カプセルを分離した後 はやぶさ 本体は、地球へ向かう軌道を離れる筈でしたが、
2006年の時点で、この計画を断念せざるを得ないことが
確実となった時には、とても残念に感じられたそうです。


この時、私は・・・


できることなら、出かけていって修理してやりたい!


かって・・・ NASAボイジャー計画で、太陽系グランドツアーを終え、
系外に向かっての歩みを始めたボイジャーの管制センターで
語られていた言葉を思い出しました。


この日の講演者・・・


小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーを務めた


川口 淳一郎 さん も


太陽系外への旅に向かって行った
パイオニア や ボイジャー 計画に、とても憧れたそうです。



微粒子が入っているかも知れない!

帰還用カプセルを分離した はやぶさ に役割は残っていませんでしたが、


ここまで頑張ってくれた はやぶさ に 最後に地球の姿を見せてやろう!

・・・という計画が

誰も異論を唱えることなく進められることとなり、
文字通り最後の力を振り絞っての一枚が撮影されることとなりました。


通信途絶まで、残りわずかの時間で撮影された写真は


コマが半分欠ける、不鮮明な地球の姿ではあるのですが・・・


プロジエクト関係者の長年の労苦に報いるべく、

また・・・ まもなく最後の時を迎える「はやぶさ」に対しての
惜別の情を込めて撮影した、渾身の一枚は、

写真が本来持つ力を感じさせる 2010年を代表する一枚ともなりました。




講演会は、とても充実した内容でした。


小惑星探査機はやぶさは


探査機としては世界で初めて、目的地での一時停車の後、
地球への帰還を果たすことに成功しました!


2010年6月13日22時51分・・・ 大気圏に突入。


燃え尽きていくはやぶさと、

その先端には、分離されたカプセルの姿が
オーストラリアの夜空に流れ星となって浮かびあがりました。


そのことは・・・ 探査機も往復の旅の時代に入ったことを
世界中の人々に向かって告げるファンファーレのようにも思えました。


これこそ・・・ はやぶさ 最大の成果でしょう。


皆さんも・・・ ぜひ戻ってきたカプセルをご覧になってみてください。

本物だけが持つ力があります! ・・・とのメッセージでした。


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2012年2月5日日曜日

コドモノクニ  大正時代に童謡の花ひらく!



東山魁夷、藤田嗣治、竹久夢二

北原白秋、野口雨情、西條八十、金子みすゞ

中山晋平、山田耕筰


こうやって・・・ 名前を書き連ねていくだけでも・・・


胸がときめくような感情を覚える、往年のオールスター!




今日、5日に放送された

「題名の無い音楽会」で取り上げられたのは・・・


1922年といいますから大正11年に創刊、1944年まで刊行された


子供向け音楽雑誌




当時は・・・ 大正デモクラシー のさなか

この雑誌は、よほど高い理想と、編集方針が掲げられていたものらしく、


5色印刷を採用した、紙面といい

その芸術性の高さは、今見ても目を見張るものがあります。


先に名前を連ねたのは、この雑誌に関わった方々、

近代日本を代表する各分野、一流の芸術家の方が、名前を連ねています。


これは・・・ 東山魁夷 さん の筆になる絵。

タイトルは フットボール  なんと・・・ サッカーです!


こちらは・・・


皆さんお馴染みの アメフリ

冒頭の 兎のダンス といい、 この雑誌から数々の名曲が生まれています。


私は、とても童謡が好きですから、

今でも、この雑誌があったなら定期購読したいと思うほど!


特に優れた作品を集めた、作品集として再刊されているようですから、

一度、手にとって眺めてみよう!と思っています。



幅広い音楽ジャンルから、毎回さまざまな切り口で取り上げ・・・
長寿を誇る「題名の無い音楽会」

必ずしも、毎回 自分の興味とは重なる訳ではないのですが・・・

いつも録画しておき、少しずつ見続けていくことで、
いつの間にか、自分の音楽のジャンルと興味を広げることのできる
とても優れた音楽番組だと思います!



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